97² や 53²−47² を、電卓なしで暗算できたらかっこいいですよね。この記事では、因数分解の利用として、きりのいい数を作る計算の工夫と、「いつも成り立つ」ことを文字で説明する方法を、例題・よくある間違い・練習問題つきで解説します(中3「展開と因数分解」第10回)。
この記事でわかること
- 97² などを、100−3 と見て公式で暗算する方法
- 2乗ひく2乗や、共通因数のある式を因数分解して楽に計算する方法
- x の値を代入する前に、因数分解しておくコツ
- 「いつも成り立つ」ことを文字で説明する3つの型
動画で確認したい方はこちら
モコロ先生とあられの掛け合いで進みます。動画は約10〜12分です。
① 因数分解の利用の約束(3つ)
- ① きりのいい数(100や10)を作る
- ② 公式や共通因数を使って、因数分解してから計算する
- ③ 説明問題は、文字で表す → 因数分解 →「〜の倍数」と言い切る
どんぐりを、100個ずつの袋にまとめると数えやすいのと同じです。きりのいい数ができると、頭の中でも計算できます。
② 例題
例題1 97² を電卓なしで計算しよう
97=100−3 と見て、平方の公式で 100²−2×100×3+3²=10000−600+9=9409。
例題2 53²−47² を工夫して計算しよう
和と差の積を逆向きに使って (53+47)(53−47)=100×6=600。
例題3 43×27+43×73 を工夫して計算しよう
共通因数の43でくくって 43×(27+73)=43×100=4300。
例題4 x=97 のとき、x²+6x+9 の値を求めよう
先に因数分解して (x+3)²。x=97 を入れると (97+3)²=100²=10000。
例題5 連続する2つの奇数の2乗の差は、8の倍数になることを説明しよう
小さい奇数を 2n+1、次の奇数を 2n+3 とすると、(2n+3)²−(2n+1)²=(4n+4)×2=8(n+1)。n+1 は整数なので、8の倍数になります。
③ よくある間違い
間違い①:いくつか数を試して、「説明できた」と思ってしまう
2と4、4と6、6と8…と試して全部4の倍数でも、ほかの数で成り立つとは限りません。全部の数は試せないので、文字を使って説明します。
間違い②:2乗たす2乗にも、和と差の積を使ってしまう
62²+38² は「たす」の形なので、和と差の積は使えません。和と差の積が使えるのは「2乗ひく2乗」のときだけです。
間違い③:説明の最後に、「8の倍数」の形まで書かない
8(n+1) まで出したら、「n+1 は整数だから、8の倍数になる」と言い切るところまで書きます。
④ 練習問題
問1:98×102 を工夫して計算しよう
問2:26²−24² を工夫して計算しよう
問3:27×36+27×64 を工夫して計算しよう
答え
問1:98=100−2、102=100+2 と見て (100−2)(100+2)=100²−2²=9996 / 問2:(26+24)(26−24)=50×2=100 / 問3:27×(36+64)=27×100=2700
まとめ
| ① きりのいい数 | 100や10を作ると暗算しやすい |
|---|---|
| ② 因数分解 | 公式や共通因数で、先に式を整える |
| ③ 説明 | 文字で表す → 因数分解 →「〜の倍数」と言い切る |
次回は「総まとめ」。展開と因数分解の全部を、ふり返ります。



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