病気やケガで働けなくても１６万円〜２４万円程度の手当てが受給できるのは知っているけど、障害が残ったときについては全くわからない…。
条件を入力すれば自動で簡単におよその計算をしてくれるものを作ってみたよ！
病気やケガで障害が残ったとき、働けないのでお金の面が心配ですよね？
私は公立学校共済組合の制度は最強だと思っています。
しかし、この制度について研修や説明もなく、定期的に冊子が机上に置かれているだけですよね？
私たちは毎月の給料から天引きされているにもかかわらず、その制度を詳しく理解できていないのが現状です。
このような「心に余裕を持って安心して働くために必要な知識」は、自治体の初任者研修で扱うべき内容でしょう。
人は、自分に余裕があるからこそ他人のために頑張れるものです。
教師には熱い心を持ち、子どもたちのために一生懸命働く素敵な方がたくさんいます。
私自身もそんな素晴らしい先生方との出会いを通じて、多くのことを学び、今があります。
しかし、「共済のHP、ややこしくて読んでもよくわからない！」という声をたくさん聞いてきました。
私自身も強くそう思います！
普段、家電の説明書を最初から最後まで読むタイプの私ですが、共済の制度を理解するのに苦労しました。
教師の保障はとても手厚いのに、その事実がほとんど知られていないのは大問題です！
「これはアカン！」
私は一人でも多くの先生にこの制度を知ってほしいと思い、情報発信をしています。
共済制度を知ることが、心の余裕につながると信じています。
- 『教師として長年頑張っている人』
- 『教師になりたての人』
- 『これから教師を目指す人』
すべての先生に、ぜひ知ってほしい！
- 「共済のHPを見たことはあるけれど、よく分からなかった」という人
- 「そもそも見たことない」という人
このような方が「なるほど」となるようにしたい！
そんな思いを込めて、わかりやすく解説していきます(^^)
２０２４年にプライベートでFP３級の資格を取得するために、共済制度を隅々まで確認しました。
詳しいユタカ先生のプロフィールはこちらから
以下が今回の記事の結論です。
最強ポイント①：障害年金が受給できる
最強ポイント②：配偶者や子どもがいる場合は加算
最強ポイント③：障害の重さに応じた支給
最強ポイント④：加入期間が短い場合でも、２５年加入したものとして計算される。
本記事は公立学校共済組合のHPの内容やFP３級資格取得までに学んだことや実践をもとに書きます。
「そもそも、FPって何？」
という方は『日本FP協会｜FP資格取得を目指す｜ファイナンシャル・プランナー（FP）とは』をご確認ください。
今回は『病気や事故でこれまで通り働けなくなった場合に生活を支えるための金銭的支援制度』について解説します。
社会保険については全７回に分けて確認します。（今回は第２回目）
今回の内容を読むと次の４つのメリットが得られます。
1️⃣ 結果が出る
障害年金のおよその額を知ることができます。
2️⃣ミスしない
もしもの時に適切な保障を受けられ、必要な手続きを迷わず進められます。
3️⃣お金や時間をムダにしない
知らずに受給できなかったという事態を防ぎ、経済的な損失を避けられます。
4️⃣安心安全
安心して働ける環境を整え、万が一の時も家族の生活を守れます。
障害年金は障害の等級や世帯状況によって異なるから個別で計算しなければいけません。
この複雑な計算を「だれでも、無料で、簡単に、自動計算」してくれるようにしてみました。
ぜひ、ご自身の場合で試してみてください。
自分の障害年金をChatGPTで計算
手順①：下記の文章をコピーし、ChatGPTに貼り付けましょう。
手順②：【かっこ】内の条件を入力しましょう。
私は公立学校の教員です。もし、私が障害によりこれまで通り働くことができなくなった際に障害年金がいくら受給できるか計算したいです。また、65歳までの受給額（月額＆年額）を１年毎に一覧表にしてください。
現在の年齢：【●歳】です。
家族構成：【私、妻（●歳）、長女（●歳：障害なし）、次女（●歳：障害なし）】です。
私の障害等級：【1級 or 2級 or 3級】です。
初診日：【令和●年●月】です。
年金加入期間：【国民年金の保険料を納めた期間が3分の2以上・国民年金の保険料を直近１年間に未納あり】です。
共済組合の加入期間（職歴）：【●年●月〜現在】です。
これまでの平均給与：平均給与はわかりませんが、【初任時の標準報酬月額は280,000円（02級017号給）現在の標準報酬月額は440,000円（02級060号給）】です。
障害基礎年金について
・68歳以上の方（昭和31年4月1日以前生まれ）は、1級 = 1,017,125円、2級 = 813,700円です。
・67歳以下の方（昭和31年4月1日以後生まれ）は、1級 = 1,020,000円、2級 = 816,000円です。
・障害1級は2級×1.25です。
・子の加算額は1,2人目の子は1人につき、234,800円です、3人目以降の子は1人につき、78,300円です。
※子の加算額は18歳到達年度の3月31日までです。
※子どもが障害等級1級または2級であるときは、20歳まで延長されます。
報酬比例部分について
・計算式は平均標準報酬額×被保険者期間（年）×0.005481です。
・障害1級は2級×1.25、障害3級は最低保障額約61万円です。
・共済組合の加入期間が300月（25年）に満たない場合は、300月（25年）加入したものとして計算する。
加給年金額について
・令和6年度の年額は234,800円です。
もし、私が令和5年4月に障害1級になった場合は次の通りです。
障害１級だと、月額約２０万円！
６５歳までに総額６,６８０万円が受給できる！
制度の内容を詳しく知りたい方は、以下も読んでみてください。
多くのリスクをカバーする制度「社会保険」
●社会保険は、日本の公的保険制度の一つで、国民の生活を支えるために設けられた仕組みです。
主に病気や老後、失業、介護などのリスクに備えるために、個人や企業が保険料を支払い、その対価として給付を受けることができます。
年金保険：老後の生活費、障害が生じた場合の生活費、死亡後の遺族の生活を支える。
（今回はココ）
介護保険：高齢者の介護サービス、介護費用を軽減。
労災保険：業務中や通勤中の事故や病気に備える。
詳しくはこの記事で解説しています。
【教員夫婦に必要な保険は？】生活を守りつつ無駄をなくすための考え方を徹底解説！
障害年金とは（教師は２階建て）
障害年金とは、『病気やケガで障害が残り、日常生活や労働が制限される場合に支給される公的年金』のことです。
①国民年金の「障害基礎年金」と②厚生年金の「障害厚生年金」の２階建てになっています。
障害の程度や加入状況に応じて手当てが支給されます。
”年金”と名前についていますが、現役世代の人も受給できます。
経過的職域加算額とは？
公務員の年金制度が厚生年金に統一される前の特例措置です。
平成27年10月から公務員の共済年金が厚生年金に統一されました。
それ以前に「初診日」がある場合、過去の共済年金制度の期間に応じた特例的な加算が適用されます。
✅ 初診日が平成27年9月以前
↳ 経過的職域加算額が適用される
❌ 初診日が平成27年10月以降
↳ 厚生年金と統一され、対象外
加給年金額とは？
扶養家族がいる場合に追加で支給される年金です。
配偶者や子ども（一定の条件を満たした１８歳未満の子など）がいると支給されます。
扶養家族がいない場合は対象外になります。
自動的に全員に支給されるわけではないから要注意！
扶養条件を満たし、必要な手続きをした場合のみ支給なので注意しましょう。
障害基礎年金とは？
障害の重さによって支給される年金です。
（障害の程度によって支給の有無が決まる）
✅ 障害等級1級
↳ ほぼ常時介助が必要なレベル
✅ 障害等級2級
↳ 日常生活に支障あり、一部介助が必要なレベル
❌ 障害等級3級以下
↳ 対象外（障害厚生年金の対象となる場合あり）
1級・2級のみが対象で、3級以下の障害等級は対象外
それぞれ適用条件が異なるので、自分が該当するかどうかを確認することが重要です。
障害の程度とは
障害厚生年金（２階部分）
障害厚生年金の受給条件
以下の３つの条件をすべてを満たせば受けとれます。
①厚生年金被保険者期間に初診日があること
初診日とは病気やケガについて、初めて医師の診療を受けた日のこと
②障害等級が１級～３級の状態にあること
初診日から１年６カ月経過した日【= 障害認定日】または障害認定日以降６５歳になる前日までに、障害の程度が１級、２級、３級に該当していること
③保険料の納付要件を満たしていること
病気やけケガで初めて医師の診療を受けた日【= 初診日】に国民年金に加入しており、加入期間の３分の２以上、保険料を納めていること※免除もOK
詳しい内容を見たいという方は、公立学校共済組合（障害の年金）のしくみをご確認ください。
ややこしく細かい条件もたくさんあるので、実際に受給を検討しなければいけない状況になったら、年金事務所へ相談しましょう。
報酬比例部分の受給金額
受給する年金額のうち、働いていた期間の給与や賞与（報酬）に基づいて計算される部分のこと。
● 障害等級よって支給額に調整がある。
・１級の年金額 = ２級の年金額 × １.２５
・２級は計算された金額そのまま
・３級は最低保障額(約６１万円)が設定されいる。
↳それ以上であれば算出された金額が支給
● 加入期間が３００月（２５年）に満たない場合は、３００月（２５年）加入したとして計算される。
※平均標準報酬額は、厚生年金に加入していた期間中の月給（標準報酬月額）や賞与（標準賞与額）の平均額
※被保険者期間は、厚生年金に加入していた期間の長さ
※乗率は、現在の厚生年金制度では０.５４８１％
加給年金の受給条件
【障害等級１級 or ２級】かつ【妻(夫)が扶養に入っている】
加給年金の受給金額
２３万４８００円（令和６年度）
障害基礎年金（１階部分）
障害基礎年金の受給条件
障害等級が１級または２級の状態にあること。
障害基礎年金の受給金額
● 68歳以上の方（昭和31年4月1日以前生まれ）
↳１級 = １,０１７,１２５円
↳２級 = ８１３,７００円
● 67歳以下の方（昭和31年4月1日以後生まれ）
↳１級 = １,０２０,０００円
↳２級 = ８１６,０００円
子の加算の受給条件
18歳到達年度末までの生計を維持している子ども。
※子どもが障害等級１級or２級なら20歳まで延長。
子の加算の金額
● 1人目、2人目の子
↳1人につき２３４,８００円
● 3人目以降の子
↳1人につき７８,３００円
子ども手当は支給される
子ども手当（児童手当）は別の制度やから支給される！
15歳に到達した後の最初の3月31日までの子が対象。
・3歳未満
↳月額１５,０００円
・3歳以上～小学校修了前（第1子・第2子）
↳月額１０,０００円
・3歳以上～小学校修了前（第3子以降）
↳月額１５,０００円
・中学生
↳月額１０,０００円
障害手当金
日常生活を送ることはできるが、フルタイム勤務に耐えられない、軽作業しかできない場合です。
公立学校共済組合は最強！！
今回は、自分が障害になり働けなくなった場合の障害年金額を簡単に自動で計算し、およその受給額を把握しました。
「よくわからない、でも不安だな…」
「保険に入っておけば安心だな！」
この考えで民間保険に加入は筋が悪いです。
感情で判断するのではなく、理性で判断しましょう。
また、制度についても詳しく解説しました。
最強ポイント①：障害年金が受給できる
最強ポイント②：配偶者や子どもがいる場合は加算
最強ポイント③：障害の重さに応じた支給
最強ポイント④：加入期間が短い場合でも、２５年加入したものとして計算される。
教師であるあなたは知っている！そして、生徒に語ってきたはずです！
「素直にコツコツ頑張れる人が最終的に良い結果を得られる」と。
『経済的』余裕を手に入れるための勉強を始めるあなたは『生徒』です。
ぜひ、自分の場合はいくらの保障があるのかを計算してください。
それをしなければ、本当に必要な民間保険を判断できません。
素直に受け入れてみましょう。
そして、コツコツ１つずつ行動しましょう。
そうすれば、気付けば私が掲げる『豊か先生』になれているはずです。
「生活（お金）のために教師をやめられない・・・」ではなく、
「教師という仕事から得られる価値のために働きたい」という先生にあふれた職場になると、ステキな教育環境になると本気で信じています。
ぜひ、みなさんが「豊か先生」となり、充実した人生を過ごしていただけたら、同じ先生である私も嬉しいです。(*^^*)
ブログを通じて、教師としての考え方やノウハウを共有するだけでなく、将来を担う子どもたちや教育現場に少しでも良い影響を与えられるよう、今後もコツコツと発信を続けていきます。
このブログが、読んでくださる方々にとって「気づき」や「ヒント」となれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました(^^)
おわり。
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